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ユーザージャーニーとは?作り方5ステップ・可視化方法・活用例をわかりやすく解説

Wicle編集部
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目次

「ユーザーの行動は把握しているはずなのに、改善が的を射ない」。そんな課題を感じたことはありませんか。アクセス数やコンバージョン率などの数字は見ていても、ユーザーが何を考え、どこでつまずいているかまでは見えにくいものです。 

この記事では、マーケターやプロダクト担当者向けに、ユーザージャーニーの基本から、マップの作り方、可視化のポイント、改善への活かし方までを、具体例とテンプレート付きで解説します。

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(ユーザージャーニーマップの記入例:BtoB SaaS 無料トライアルのケース)

この記事でわかること

  • ユーザージャーニーの意味:カスタマージャーニーとの違いを含む

  • マップの作り方の流れ:5ステップで整理

  • 可視化して改善に活かす方法:テンプレート・BtoB SaaS事例つき

結論:まず押さえる3つのポイント

最初に要点だけお伝えします。

  • ユーザージャーニーは、顧客体験を時系列で整理するための「地図」です

  • 作成時は、顧客の行動だけでなく、感情や課題も置くと改善の手がかりが見えてきます

  • 定量データと定性データを組み合わせると、マップの精度が上がります

以降で、それぞれを具体的に解説します。すぐに使いたい方は「作り方5ステップ」と「使えるテンプレート」から読み進めてください。

ユーザージャーニーとは?

ユーザージャーニーとは、ユーザーがプロダクトやサービスを利用する際の一連の体験を、時系列に沿って表したものです。たとえば、Webサービスに初めてアクセスしてから、会員登録し、機能を試し、目的を達成するまでの流れが該当します。

この流れを可視化したものを「ユーザージャーニーマップ」と呼びます。マップでは、ユーザーの行動だけでなく、各段階での思考や感情の変化も合わせて記録します。単なる操作手順のフロー図とは異なり、「なぜその行動をしたのか」「そのとき何を感じていたか」まで踏み込む点が特徴です。

とはいえ難しく考える必要はなく、この可視化によって、プロダクトの使いにくさやユーザーが離脱する原因が具体的に浮かび上がってきます。

カスタマージャーニーとの違い

カスタマージャーニーとユーザージャーニーは似た概念ですが、対象範囲が異なります。

項目

ユーザージャーニー

カスタマージャーニー

対象範囲

特定のタスクや機能の利用体験

認知〜購入〜利用〜継続の全体像

視点

プロダクト内のUX

ブランドとの関係性全体(CX)

時間軸

比較的短い(数分〜数日)

長期的(数週間〜数ヶ月以上)

主な活用者

PM・UXデザイナー・開発チーム

マーケター・経営層・CS部門

カスタマージャーニーは「知る→検討する→買う→使い続ける」という広い流れを対象にします。一方ユーザージャーニーは、プロダクト内での具体的な体験にフォーカスするものです。プロダクト改善を目的とする場合は、ユーザージャーニーの活用が適しています。


ユーザージャーニーマップでわかること

ユーザージャーニーマップを作ると、断片的なデータが一本のストーリーとしてつながり、次のことが見えてきます。

  • どの段階で離脱や不満が起きているか:感情がネガティブに振れるペインポイント

  • 行動と感情のギャップ:操作はできているのに不安を感じている、など

  • 改善インパクトが大きい箇所はどこか:優先度の判断材料になる 

特に、感情がネガティブに振れるポイントは「ペインポイント」と呼ばれ、改善によるインパクトが大きい領域です。

ページ内のどこで離脱が起きているかを視覚的に確かめたい場合は、『ヒートマップとは?定量データだけでは見えない「なぜ」を明らかにする方法』もあわせてご覧ください。


なぜユーザージャーニーの可視化が重要なのか

可視化は、単に体験を「見える化」するだけではありません。プロダクト改善の精度を上げ、チームの意思決定を強化する効果があります。

ユーザー体験の全体像を俯瞰できる

改善の現場では、特定の画面やKPIに注意が偏りがちです。たとえばSaaSでトライアルからの有料転換率が低いとき、「料金ページのCTAが弱い」という一点だけを見ても本質を見落としかねません。ジャーニー全体を俯瞰すれば、オンボーディングで価値を体験できているか、習慣化が生まれているか、料金ページ前で不安が解消されているかといった前後の体験まで含めて原因を探れます。

プロダクト改善の優先度が明確になる

マップ上でペインポイントが明確になれば、「どこから改善すべきか」の合意形成がしやすくなります。限られたリソースで成果を出すには、やみくもな施策ではなく、根拠に基づいた優先順位づけが欠かせません。

チーム間の共通認識が生まれる

PM・デザイナー・エンジニア・マーケターが別々のデータや印象でユーザー像を語ると、施策の方向にブレが生じます。ジャーニーマップは、チーム全体が「ひとりのユーザーの体験」を軸に議論できる共通言語として機能します。


作り方5ステップ

ジャーニーマップの作成は、難しい手法ではありません。次の5ステップで、チームでも実用的なマップを作れます。

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(ユーザージャーニーマップの作り方5ステップ)

Step1:ペルソナと目的を定める

最初に、マップの「主人公」と「ゴール」を決めます。ペルソナには、役割・業務内容、ITリテラシー、利用目的、抱えている課題などを設定すると具体性が増します。同時に、「新規ユーザーのオンボーディング改善」「特定機能の利用率向上」など、マップ作成の目的も明確にしておきましょう。

Step2:タッチポイントと行動を整理する

ペルソナがサービスと接する「タッチポイント」を時系列で洗い出します。

フェーズ

タッチポイントの例

認知

Web広告、SNS、口コミ、検索結果

検討

サービスサイト、料金ページ、事例記事

利用開始

会員登録フォーム、初回ログイン、チュートリアル

活用

ダッシュボード、レポート機能、設定画面

継続・拡大

カスタマーサポート、アップデート通知、活用セミナー

各タッチポイントで、「料金ページでプランを比較する」「チュートリアルをスキップする」など、実際の行動レベルで記述するのがポイントです。

Step3:感情と課題をマッピングする

各タッチポイントでの「感情」と「課題」を加えます。感情はポジティブ・ニュートラル・ネガティブの3段階で整理し、感情曲線として描くと体験全体の浮き沈みが一目でわかります。感情がネガティブに振れている箇所が、改善すべき課題の候補です。

Step4:改善アクションを立案する

課題を「影響度」と「実行容易性」の2軸で整理し、影響度が高くすぐ着手できる課題から取り組みます。

課題

改善アクション

登録フォームの入力項目が多い

必須項目を最小限に絞り、段階的に情報を取得する

チュートリアルが長く離脱が多い

インタラクティブな短縮版に変更する

目的の機能にたどり着けない

ナビゲーションの導線を見直す

Step5:検証して更新する

マップは一度作って終わりではありません。施策の効果を実データで検証し、改善と更新を繰り返します。完璧を目指すより、仮説ベースで作って磨いていく進め方が現実的だといえます。


作成例:記入済みの簡易サンプル

「BtoB SaaSの無料トライアル」を例に、簡易的なマップを記入してみます。

フェーズ

ユーザーの行動

感情

課題(ペインポイント)

認知

検索で記事を読み、サービスを知る

ニュートラル

競合との違いがわからない

比較検討

料金ページ・事例を確認

ややネガティブ

自社で使えるか確信が持てない

導入判断

無料登録フォームを入力

ネガティブ

入力項目が多く面倒

初回利用

ダッシュボードを開く

ネガティブ

何から始めればよいか不明

継続利用

レポートを定期確認

ポジティブ

(習慣化すれば満足度が高い)


このサンプルからは、「導入判断〜初回利用でネガティブが続く=オンボーディングが最大のペイン」という仮説が立てられます。

使えるテンプレート

そのまま使える空欄テンプレートです。フェーズはプロダクトに合わせて調整してください。

項目

認知

比較検討

導入判断

初回利用

継続利用

行動

タッチポイント

思考・感情

課題(ペイン)

改善アクション

担当・優先度

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(ユーザージャーニーマップのテンプレート)

埋めるときのコツは、行(項目)から考えず、フェーズごとに縦に1列ずつ埋めることです。1人のユーザーの体験を時系列でたどると、感情の流れが自然につながっていきます。

作るときによくある失敗

ジャーニーマップは、作り方を誤ると「作っただけ」で終わります。次の3つは特に陥りやすい失敗です。

  • 行動だけ書いて感情を書かない:操作手順のフロー図になり、「なぜ離脱するか」が見えなくなる

  • 社内の想像だけで作る:思い込みベースのマップは実態とズレる

  • 作っただけで改善施策に落とさない:マップはゴールではなく出発点になる

いずれも、感情とペインをセットで記述し、データで裏付け、改善アクションへ接続することで避けられます。


BtoB SaaSでの活用例

BtoB SaaSでは、購入から定着までの期間が長く、関与者も複数います。フェーズごとに見るべき観点を整理しておくと、部門横断で改善を進めやすくなります。

フェーズ

よくあるペイン

打ち手の方向性

認知

競合との違いが伝わらない

検索記事・比較コンテンツを整備

比較検討

自社で使えるか確信が持てない

事例・導入ガイド・無料トライアルを用意

導入判断

稟議・決裁に時間がかかる

ROIや導入効果を示す資料を提供

初回利用

何から始めればよいか不明

オンボーディングのチェックリスト化

継続利用

価値を実感する前に離脱

主要機能の定着支援・再訪導線

継続利用フェーズの設計は、『リテンションとは?SaaSプロダクトの定着戦略で詳しく解説しています。


可視化を改善につなげるポイント:定量×定性

ジャーニーマップの精度は、どんなデータに基づくかで大きく変わります。多くの場合ユーザーインタビューなどの定性データが出発点になりますが、それだけでは限界があります。定性データには、主観バイアス(記憶や解釈に依存)、サンプルの偏り、再現性の課題があり、「ユーザーはこう言っていた」だけでマップを作ると実態とズレるリスクがあるからです。 これを補うのが、行動分析ツールによる定量的な裏付けです。

  • ページ遷移やクリックの流れ:どの経路を通り、どこで離脱したかを把握する

  • ヒートマップ:ページ内のどの要素に注目が集まっているかを可視化する

  • セッションリプレイ:個々のユーザーの操作を動画で再現し、つまずきを特定する

たとえば、ヒアリングでは「登録は簡単だった」という回答でも、データではフォーム離脱率が高い、というギャップが見つかることがあります。この「言葉と行動のズレ」を見つけることで、マップの精度は格段に向上します。

それぞれの指標の見方については、 『アクセス解析の指標一覧。PV・セッション・CVRの意味と見方』も参考にしてみてください。


よくある質問

ユーザージャーニーとカスタマージャーニーの違いは?

ユーザージャーニーはプロダクト内の特定タスクの利用体験(短期・UX視点)、カスタマージャーニーは認知から継続までのブランド全体の体験(長期・CX視点)を扱います。プロダクト改善が目的なら、ユーザージャーニーが適しています。

ユーザージャーニーマップは誰が作るべき?

PM・UXデザイナー・開発チームが中心ですが、マーケターやCSも巻き込んで複数視点で作るのが理想です。チームで一枚のマップを作る過程そのものが、共通認識づくりにつながります。

どのタイミングで更新するべき?

施策を実行して効果を検証したタイミングや、機能追加・UI変更の前後で更新します。一度作って終わりにせず、改善と検証のたびに磨いていきましょう。

定量データと定性データはどう組み合わせる?

インタビューやアンケート(定性)で仮説を立て、行動分析ツール(定量)で裏付けます。順序はどちらからでも構いませんが、「言葉」と「実際の行動」の両方を突き合わせることが重要です。

BtoBでも使えますか?

使えます。BtoBは検討期間が長く関与者も多いため、フェーズごとのペインを整理する効果がむしろ大きくなります。認知・比較検討・導入判断・初回利用・継続利用に分けて設計するのがおすすめです。


まとめ:可視化から始めるユーザー中心の改善

ユーザージャーニーの可視化は、プロダクト改善やマーケティング施策の質を底上げする実践的な手法です。要点を振り返ります。

  • ユーザージャーニーは、顧客体験を時系列で整理する地図である

  • 行動だけでなく、感情と課題も置くことで改善の手がかりが見える

  • 定量データと定性データを組み合わせると精度が上がる

  • 5ステップで、チームでも実用的なマップを作れる

  • 作って終わりにせず、改善施策に落として検証・更新する

まずは対象を絞り、小さなスコープで仮説ベースのマップを作ってみてください。

次に読むなら

行動データをもとにユーザージャーニーを可視化したい方は、ヒートマップ・セッションリプレイを無料で使えるWicleもご活用ください。タグを1つ設置するだけで始められます。

Wicle編集部

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