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アクセス解析のデータは取れている。でも「レポートにまとめて」と言われると、何から書けばいいかわからない。数字を並べて提出したら「で、結局どうすればいいの?」と聞き返された。そんな経験はありませんか。
アクセス解析レポートの目的は、データを見せることではありません。「次に何をすべきか」を読み手が判断できる材料を渡すことです。構成と書き方のコツを押さえれば、レポートの説得力は大きく変わります。
この記事では、アクセス解析レポートの作り方を「構成」「書き方」「伝え方」の3つに分けて解説します。すぐに使える構成パターンも紹介するので、レポート作成に苦手意識がある方もすぐに取りかかれます。
アクセス解析の基本的な考え方や目的から確認したい方は、「アクセス解析とは?初心者でもわかる基本知識と活用の始め方」を先にご覧ください。
アクセス解析レポートの目的と読み手を意識する
アクセス解析レポートを作る前に、「誰に」「何のために」届けるかを整理しておく必要があります。ここが定まらないまま書き始めると、数字を並べただけのレポートになりがちです。
レポートの目的を明確にする
レポートの目的は、大きく3つに分かれます。
報告:施策の進捗や結果を共有する
提案:データをもとに次の打ち手を示す
承認:予算や施策の実行許可を得る
「報告」が目的なら、事実と数字を正確に伝えることが求められます。「提案」であれば、分析結果から導いた具体策を書かなければなりません。「承認」を得たいなら、費用対効果の明示が欠かせないでしょう。
同じデータでも、目的が違えば構成は変わります。書き始める前に「このレポートで読み手にどう動いてほしいか」を一文で書き出してみてください。その一文がレポート全体の軸になります。
読み手のリテラシーに合わせる
報告先の上司がマーケティングに詳しいとは限りません。セッション数やCVRといった用語に馴染みがない読み手もいます。
読み手に合わせるポイントは3つです。
専門用語には意味を添える(例:CVRは問い合わせに至った割合)
数字が「良い・悪い」のどちらかを端的に示す
グラフは1つのメッセージにつき1つだけ使う
「わかっているはず」という前提で書くと、読み手は途中で離脱してしまいます。伝わるレポートは、相手の知識レベルに合わせて書かれたものです。
目的と読み手が整理できたら、次は構成を組み立てていきます。
伝わるレポートの構成パターン
レポートを書くたびに構成をゼロから考えていると、時間がかかります。自分なりの「型」を1つ持っておけば、迷わず書き始められます。
基本構成:結論、現状、分析、提案
アクセス解析レポートに使いやすい構成は、4つのブロックで成り立ちます。
順番 | ブロック | 内容 |
1 | 結論 | 最も伝えたいことを1〜2文で書く |
2 | 現状 | 主要指標の数字を示す |
3 | 分析 | 数字が動いた原因を考察する |
4 | 提案 | 次にとるべきアクションを書く |
最大のポイントは、結論を先頭に置くことです。上司が真っ先に知りたいのは「結局どうだったのか」。根拠となるデータは、その後に補強として並べます。
「CV数が前月比15%増加。要因はフォーム改修による完了率の向上」。このように冒頭で要点を示せば、忙しい読み手でもすぐ状況を把握できます。
月次レポートと施策レポートの違い
レポートには定期報告と施策検証の2種類があります。目的が異なるため、構成も変える必要があります。
月次レポートは、サイト全体の状態を伝えるものです。PV、セッション数、CV数など主要指標の推移を前月比で示し、大きな変動があれば原因を添えます。
施策レポートは、特定の打ち手の成果を検証するものです。「LP改修でCVRは上がったか」「広告のランディングページ変更に効果はあったか」のように、仮説に対する結果を報告します。
月次レポートには網羅性が、施策レポートには焦点の深さが求められます。テンプレートを使い回さず、用途に応じて構成を切り替えてみてください。
構成が決まったら、次は載せる指標の選び方を見ていきます。
レポートに載せるべき指標とデータの見せ方
構成の型が定まっても、載せるデータの選び方を誤ると伝わりません。指標の「選び方」と「見せ方」の両面から整理します。
指標は3〜5個に絞る
Googleアナリティクスを開くと、取得できる指標は数十種類にのぼります。しかし、すべてを載せると読み手は何が重要なのか判断できません。
指標を選ぶ基準は「レポートの目的に直結しているか」。この一点に尽きます。
たとえば、問い合わせ数の増加が目標であれば、次の3つに絞ります。
セッション数(流入の量)
フォームへの遷移率(興味の深さ)
CV数とCVR(成果)
月次レポートであっても、5指標を超えると焦点がぼやけます。「この数字がなければ結論が成り立たない」と思えるものだけを残してください。各指標が何を意味しているかを正確に把握しておくと、指標の取捨選択に迷いがなくなります。指標の詳しい解説は「アクセス解析の指標一覧|PV・セッション・CVRの意味と見方」を参照してください。
比較軸を設けて数字に意味を持たせる
「今月のセッション数は12,000でした」と書いても、それが多いのか少ないのか読み手にはわかりません。数字は比較して初めて意味を持ちます。
使いやすい比較軸は3つあります。
前月比:直近の変化を示す
前年同月比:季節変動を除いたトレンドを把握する
目標値との比較:達成度を明確にする
「セッション数は12,000。前月比8%増で、目標の11,000を上回った」。ここまで書けば、読み手は数字の良し悪しを即座に判断できます。比較軸をセットで示すだけで、データの説得力は大きく変わります。
グラフを使うときも、比較対象を並べて表示すると伝わりやすくなります。
指標の選び方と見せ方を押さえたら、次は「書き方」のコツに進みます。
「次に何をすべきか」が伝わる書き方のコツ
データを正確に並べても、考察と提案がなければ読み手は動けません。数字の奥にある示唆を言葉にする力が、レポートの質を左右します。
「なぜそうなったか」を一文で添える
数字のそばに、原因の仮説を一文で書き添えるのが効果的です。
「直帰率が68%から54%に低下した」。このデータだけでは、読み手は「ふーん」で終わります。「記事冒頭に目次を追加した効果と推測される」と添えれば、データに意味が生まれます。
考察を長く書く必要はありません。「原因は○○と推測される」「背景には○○がある」のように、一文で端的にまとめれば十分です。
根拠が弱いときは「仮説段階」と明記してください。断定と仮説を書き分けることで、レポート全体の信頼性が高まります。
具体的なアクションを提示する
「改善が必要です」とだけ書いても、読み手は次の一歩を踏み出せません。提案は具体的な行動レベルまで落とし込みます。
避けたい書き方と伝わる書き方を比べてみます。
避けたい書き方 | 伝わる書き方 |
フォームを改善する | 入力項目を7つから3つに減らす |
コンテンツを強化する | 流入上位5記事にCTAバナーを追加する |
回遊率を上げる | 記事下に関連記事リンクを3本設置する |
具体的なアクションが書かれていれば、上司はその場で「やる・やらない」を判断できます。承認までの時間が短くなり、施策の実行も早まります。
ここまでの内容を実践すれば、レポートの質は着実に向上するはずです。なお、レポートに書く考察や提案の精度を上げるには、日頃からデータを見て仮説を立てる習慣が必要です。
最後に、レポート作成そのものを効率化する方法を紹介します。
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伝わるレポートには、構成の型、指標の選び方、考察と提案の書き方が欠かせません。ただ、毎月のデータ収集や分析に時間を取られ、肝心のレポート作成に手が回らないという悩みも少なくないはずです。
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