
「顧客企業」と「顧客企業と取引関係がある企業」が、経営リスクを素早く検知するために、リスクデータを共同で管理できるBtoB SaaSの活用事例のご紹介です。
目的
売上以外でプロダクトが提供する価値を測る指標を仮説・検証したい。
PMFを達成するためには、売上以外の指標を用いて事業の進捗を把握する必要がある。投資家からの質問に対しても根拠が曖昧になるため、定量化された最適なPMF指標を探索したい。
課題
確認したいデータが過去2ヶ月分しかなく、集計・可視化はデータベース側の実装に手を加える必要があった。指標が固まっていない段階でデータ集計のための実装をするにはコストが高かったため、Wicleを使ってライトに仮説・検証したかった。
活用方法
1.「リスク管理データの入力」をユーザーエンゲージメントに影響ある重要行動と定義している。そのため「リスク管理データの入力(重要行動)が多い/少ない」「利用機能数が多い/少ない」の2軸でユーザー数とその行動傾向をプロットし、モニタリングすべき指標を探索した。

利用したWicleの機能:ユーザー検索/グループ検索/条件比較
ユーザー検索/グループ検索で上述のセグメントごとにユーザーリストを抽出し検索条件の保存
抽出された条件ごとに、ユーザー数、ユーザー行動を比較しモニタリングすべき指標の探索
2.4象限での探索からシンプルな指標に落とし込み、「プロダクトにおける重要行動を2回以上行ったユーザー」の状況をモニタリングすべき指標とした。
利用したWicleの機能:ユーザー検索/グループ検索/条件比較
ユーザー検索/グループ検索で「プロダクトにおける重要行動を2回以上行ったユーザー」を抽出
上述の条件に母数となる「モニタリング対象となる特定契約プランの企業」を抽出
母数のうちプロダクトにおける重要行動をしているユーザーがどのくらいいるか、を定量的に算出
指標に関連する数値とユーザーの行動データが追えるチャートをダッシュボードに保存し、継続的に確認
分析から得た示唆や価値
仮説の立証や検証にとどまらず、理想的な行動をしているユーザーを特定できた
「利用する機能が多いほど、プロダクトにおける重要行動の利用率が高くなる」がプロダクトとしての理想状態だったが、「理想状態のユーザーが少ないのでは?」という仮説があり、実際の検証結果もそうだった。
一方で理想状態の行動をしているユーザーがいることも把握できたため、ヒアリングすべき企業としてリストアップし、プロダクト改善のフィードバックを得る活動に繋げることができた。
開発工数をかけずにクイックにPMF指標の探索ができた
開発工数をかけず、最小限の分析をして、価値が見込めれば実装する、という効率的なプロセスで分析が行えた。
何を見ていくべきかが不明確な段階でも、Wicleで簡単に探索しながらモニタリングすべき指標を見つけられた。重要な気づきを得たり、見る必要のない指標を除外できた点もメリットだった。